当センターで治療を行っている疾患について
東洋鍼灸センターでは、以下のような疾患に対する鍼灸治療を行っております。
もちろん、鍼灸治療のみですべての疾患が完治するものとは限りませんが、副作用がほとんどなく、身体と心に優しい治療として、安心して受けていただけます。
下記に記載した疾患・症状以外にも、虚弱体質・逆子・慢性疲労・敏感体質の改善、脳性麻痺などによる四肢緊張に対するリハビリテーション、産後養生におきましても、鍼灸治療の効果が期待できます。
他医療機関で長く治療を受けているけれど改善が見られない、苦痛や副作用の少ない治療を受けたい、自然治癒力を高めて体質から改善したいという方は、ぜひ一度、当センターにご相談ください。
運動器系疾患
肩こり
肩こりの治療ではまず、マッサージにより、筋肉の凝りをほぐします。その後、鍼灸治療によって、局所的に血流を改善するとともに、自律神経や運動神経の興奮を抑え、全身の血流の改善、筋肉のリラックスを引き出します。
腰痛
鍼灸治療により腰部を刺激し、血流の改善、筋肉のリラックスを促すことで、痛みの軽減・除去が可能です。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの場合は、腰部以外に、足の痛み・痺れに対する鍼灸治療も有効です。
変形性膝関節症
膝の痛みの原因となっている膝関節の近くの筋肉・血管の緊張を、鍼灸治療によってリラックスさせることで、痛みの軽減・除去が可能です。変形というメカニカルな問題に対しては、特に鍼治療が有効だと言われています。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症に対する鍼灸治療の目的は、神経血流の増加です。脊柱の周囲、臀部、障害を受けた神経の根元付近などへの鍼灸治療がその効果を認められています。正確な診断で、これらの治療を使い分けることが大切です。
骨粗鬆症
鍼灸治療によって、関節の痛みの軽減、カルシウムなどの栄養の吸収効率の向上などが期待できます。痛みが引いて運動ができるようになれば、無理のない範囲での運動で骨と筋肉に適度な刺激を与え、骨密度を改善します。
リウマチ
自己免疫疾患の一つであるリウマチに対しては、自然治癒力を高める鍼灸治療が有効です。免疫の誤った働き(関節や滑膜への攻撃)を正し、その攻撃力を、本来の通り、細菌やウイルスに向けます。症状の緩和とともに、根本的な治療が可能です。
頚肩腕症候群
首、肩回り、腕の痛み・痺れを伴う頚肩腕症候群に対しては、鍼灸治療により筋肉をリラックスさせ、神経・血管への圧迫を軽減します。痛みのある局所に限らず、全身の筋肉に対する調整を行うことが大切になります。
頚椎症
鍼灸治療により、頚椎付近の筋肉をほぐし、血行を改善することで、頚椎症にかかわる多くの症状の軽減が期待できます。牽引などの物理療法を長く行っているが効果が見られないという方には、特におすすめします。
五十肩
急性で強い痛みを伴う場合、発症部位から距離をとった肩とかかわりの強い経絡に対して鍼灸治療を行い、炎症の拡大を防ぎます。慢性の場合には、肩回りの経穴にも鍼灸治療を加え、筋肉のリラックスと血行改善を促します。
腱鞘炎
痛みのある手首や指の付近だけでなく、腱鞘炎をきたすまでに負担をかけてきた腕、肩、背中、腰などに対しても、同時に鍼灸治療を行います。発症部位だけに囚われない鍼灸治療が、再発防止と早期治癒に役立ちます。
外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
交通事故などによる外傷の後遺症の痛みに対しても、鍼灸治療は有効です。事故の衝撃で生じた筋肉の緊張を解きほぐし、血行を改善し、症状を軽減します。その他、腕のしびれ、頭痛などにも効果があると言われています。
スポーツによる筋肉痛や関節痛
スポーツに伴うケガの多くは急性的・慢性的な肉体への過剰な負担を原因とします。急性外傷の場合には早期の処置が必要ですが、その後の回復期以降に鍼灸治療を導入することで、復帰までの期間を短くすることができます。
神経疾患
頭痛
頭部、首、肩の近辺の緊張した筋肉を、鍼灸治療でほぐします。頭を巡る血液の流れが改善され、痛みが軽減します。また、患者様に合わせてツボ(経穴)を選択することで、神経の働きをより効率的に活性化させます。
片頭痛
頭の片側、特にこめかみを中心としてズキズキと痛むのが偏頭痛です。悪化すると、頭部全体に痛みが波及します。片頭痛も、患者様に応じたツボに鍼灸治療を加えることで、筋肉をほぐし、血流が改善し、痛みが軽減します。
坐骨神経痛
痛みは臀部や下肢に起こりますが、その原因は坐骨神経のスタート地点が圧迫を受けていることにあります。腰椎、骨盤、脊柱近辺の筋肉を鍼灸治療によってリラックスさせることで、血流が改善し、痛みの軽減が期待できます。
神経痛
自律神経の乱れにかかわる神経痛には、頚椎から胸椎の脊柱に異常が見られることほとんどです。この場合、脊骨の両脇のツボ(経穴)に鍼灸治療を加えることで、ねじれの矯正とともにストレス・痛みの緩和が期待できます。
神経麻痺
鍼灸治療による筋肉の緊張の緩和は、拘縮の軽減にも効果があると言われています。顔や手などの神経麻痺に対しても、鍼灸治療による症状の軽減が期待できます。筋肉の動きが軽くなり、表情もの変化も自然なものになります。
脳卒中後遺症
片麻痺になると、膝関節、脚関節、股関節、肩関節、手関節近辺の筋肉が強張ります。鍼灸治療による筋肉のリラックス、血行の改善が症状を軽減します。失語症に対しては、顎の下のツボへの治療で舌の動きを良くします。
自律神経失調症
自律神経失調症の方は、脳や筋肉の緊張、内臓機能の低下を起こしていることが多くなります。自律神経を調整するツボに対して鍼灸治療を加えることで、それらの緊張を解き、内臓機能を正常化させ、症状を軽減します。
消化器・呼吸器系疾患
便秘
鍼灸治療により、腸管運動を正常化させるとともに、蠕動のリズムを適正化させる効果が期待できます。特に手の親指と人差し指の骨が合流する「合谷」、脛の「足三里」というツボへの鍼治療が効果的だと言われています。
下痢
身体をリラックスさせる副交感神経を鍼灸治療により活性化することで、腸の機能を正常化し、下痢症状の改善が期待できます。一過性の下痢にも、慢性的な下痢にも効果が見られます。特に、下腹部、仙骨部への灸治療が有効です。
慢性胃炎
鍼治療によって特定のツボ(経穴)を刺激することで、胃酸の分泌・胃腸の蠕動運動の正常化が進み、痛みの緩和が期待できます。ピロリ菌の除菌治療を受けた後、症状が残っている場合などにもおすすめします。
逆流性食道炎
鍼灸治療と漢方治療を組み合わせる方法により、症状の軽減が期待できます。一方で、禁煙、食事量やアルコール摂取量のコントロール、生活習慣の改善なども、早期回復・再発防止には欠かせない取り組みです。
気管支喘息
安定期に全身の筋肉のリラックスと血行改善を促すことで、喘息発作が起こりにくい体質へと移行させることができます。特に軽症の気管支喘息には、鍼灸治療を行うことで、薬物の服用回数を減らすことが可能です。
循環器系疾患
高血圧
高血圧と診断を受け、降圧薬を処方されている方にも、鍼灸治療をおすすめします。高血圧には、「天柱」、「風池」、「百労」といったツボ(経穴)への鍼治療、足裏にある「頁中」への灸治療が特に有効だと言われています。
低血圧
低血圧と診断を受け、立ちくらみや目まいなどの症状がある方にも、鍼灸治療をおすすめします。「天柱」、「風池」、「百労」といった高血圧治療と同じツボ(経穴)への鍼治療の他、足のツボへの灸治療も効果が期待できます。
動脈硬化症
鍼灸治療による全身のバランスの正常化、免疫力・自然治癒力の向上、新陳代謝の活発化に加え、心臓から血を送る力を高める効果も期待できます。併せて生活習慣の改善にも取り組み、動脈硬化症の進行・血管の詰まりを防ぎます。
泌尿器系疾患
膀胱炎
急性・慢性のいずれの膀胱炎の場合も、症状の安定期に鍼灸治療を行います。尿の排出を促し、骨盤内の充血を改善することで、炎症を緩和・膀胱の機能を正常化が期待できます。細菌感染が原因である場合には、抗生物質の併用も必要です。
性機能障害・陰萎
陰萎(陰茎が萎えること)を含む性機能障害に対しては、鍼灸治療によって自律神経系の調整を行うことで、性ホルモンの分泌が正常化し、症状の改善を促します。また、精神的な安定による暗示効果も期待できます。
前立腺肥大
前立腺の近辺を鍼治療によって刺激することで、血行の改善を促し、同時に自律神経のバランスを整えます。前立腺・尿道の筋肉がリラックスすることで、ホルモンバランスの正常化、排尿障害の改善が期待できます。
女性科系疾患
更年期障害
卵巣における血行の滞り、腎機能の異常を鍼灸治療によって改善することで、更年期障害の症状を軽減することが可能です。また、自律神経の調整、女性ホルモンの分泌促進といった作用も、症状の軽減に役立ちます。
生理痛
機能性・続発性いずれの生理痛の場合も、鍼灸治療は有効です。下腹部痛、腰痛、膨満感、吐き気、頭痛といった症状の軽減が期待できます。予防的に鍼灸治療を活用すると、不安が解消され、痛みの軽減につながることもあります。
月経不順
ホルモンバランスの異常による月経不順は、鍼灸治療での改善が可能です。後頭部と顔面部のツボ(経穴)、親指の付け根のツボが特に有効です。生理痛を伴う場合には、仙骨の上や下腹部にあるツボにも治療を加えます。
冷え性
冷え性のタイプ(足先・膝下・手足など)を見極め、その原因となっている内臓に関連するツボに対して鍼灸治療を行います。自律神経のバランスの調整、血行の改善といった作用も加わり、冷え性の改善が期待できます。
不妊
器質的疾患のない不妊に対する治療は、鍼灸治療の得意とする領域です。肝・脾・腎の経絡上のツボを刺激することで、子宮の自然治癒力を回復・向上させます。子宮が元気になれば、妊娠に耐えうる体力もつきます。
小児・その他の疾患
夜泣き・かんのむし
夜泣きを含む、いわゆる“かんのむし”に対しては、鍼治療が有効です。基本的に鍼は使用せず、先の丸い器具を用いて優しく触れる程度の刺激をツボに加えます。ほとんどのケースにおいて、3~5回程度の治療で効果が現れます。
夜尿症
腎・肝・肺の経絡への鍼灸治療を検討し、診察を行った上で刺激するツボを決定します。鍼治療では先の丸い器具を使用し、灸治療では腹部や背中を温めます。夜尿症は、小学校入学までに治しておくことをおすすめします。
自律神経失調症
自律神経失調症の方は、脳や筋肉の緊張、内臓機能の低下を起こしていることが多くなります。自律神経を調整するツボに対して鍼灸治療を加えることで、それらの緊張を解き、内臓機能を正常化させ、症状を軽減します。
耳鳴り
耳の近辺の「耳門」「翳風」「下関」「風池」といったツボ、首や肩のツボに鍼治療を行うことで、耳鳴り症状の軽減が期待できます。増悪や副作用がほとんどないことからも、安心して治療を受けていただけます。
めまい
耳の機能を司るのは腎です。鍼灸治療により、腎の経絡、自律神経のバランスを調整します。副交感神経が優位になった自律神経が、身体をリラックスさせ、血行を改善します。脳に十分に血液が行き届き、めまいが改善します。
不眠症
不眠症は、主に心・肝の変調によって起こるものと言われています。鍼灸治療により、心・肝の経絡を調整することで、寝つきの悪さ・浅さ・短さなどの症状の改善が期待できます。自律神経が整い、身体のリズムも取り戻せます。